北海道大学の男らが、シリアやイラクで勢力を拡大するイスラム過激派「イスラム国」に戦闘目的で加わる準備をしていたことが分かりました。
◆イスラム国での戦闘を希望した北大生を聴取
シリアの反政府武装組織「イスラム国」に戦闘員として加わることを目的に、同国への渡航を企てた北大生らを警視庁公安部が家宅捜索していたことが分かりました。
警視庁によると、男は国立北海道大学を休学中の20代で、調べに対して「イスラム国に加わり、戦闘員として働く目的だった」と供述しているということです。
(警視庁)
◆北大生らの罪と罰
北大生らは外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その準備や陰謀をはかっています。
これらの行為は刑法第93条の『私戦予備および陰謀罪』が成立し、3か月以上5年以下の禁錮刑に処せられる事となります。
この法律は、あくまで準備段階の行為を罰するもので、私戦実行罪というものはありません。もし、これらの行為が外国でなされた場合には、傷害罪や放火罪などで処罰されることになります。
ちなみに、国内において『私戦予備および陰謀罪』が適用されることは珍しく、警視庁が同容疑で強制捜査をするのは初めてという事です。
(北海道大学)
◆まとめ
イスラム国はイラクやシリアで勢力を拡大し、米国などが軍事行動を開始しています。国連でも外国人戦闘員への処罰を義務づける決議案が国連安全保障理事会の首脳級会合で採択されています。
イスラム国への戦闘加担は、国際法的にも犯罪となりつつあります。
どのような主義主張があるのかは分かりませんが、広く国際社会から受け入れられないことをやっている、ということは認識すべきです。
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