国会議事堂・侵入男の罪と罰【画像ニュース】建造物侵入罪とは？

2014年10月19日、国会議事堂に男が侵入し、約1時間半後に逮捕されました。
◆何があったのか？
10月19日午後3時半ごろ、東京・永田町の国会議事堂に男が侵入したと、警備をしていた警察官から通報があり、一時、国会周辺が騒然としました。
男はＴシャツ姿で裸足で国会内を逃げていましたが、午後4時50分ごろ、国会内を警備する衛視に上半身裸の状態で身柄を確保され、逮捕されました。
調べによりますと、男は国会議事堂の衆議院側の訪問者の受付近くの壁をよじ登って侵入したとみられています。警視庁が、詳しい侵入経路や動機などを調べています。

（騒然とする事件現場）
◆国会議事堂・侵入男の罪と罰
男は建造物侵入の疑いで逮捕されました。
正当な理由がないのに、人の住居など（建造物を含む）に侵入した者は、住居（建造物）侵入罪となり、刑法第130条により3年以下の懲役または10万円以下の罰金となります。
問題は、男の動機です。同じ建造物とはいえ、一般住宅に侵入する事と、国会議事堂に侵入する事では、意味合いが大きく異なります。
もし、国会議員を狙い、または国会の正常な運営を妨害を狙ったのであれば、業務妨害罪（刑法第233条）や公務執行妨害罪（同95条）、はては内乱罪（同77条）が適用される可能性があります。
内乱罪は、法定刑が極刑または無期懲役であり、刑法の中でも重い罪に属します。
なお、日本で一番重い罪は、外国と通謀して日本に対し武力を行使させる「外患誘致罪」であり、刑法第88条による法定刑は極刑のみの重罪となっています。

（容疑者《中央》確保）
◆まとめ
わずか10日前には、国会議事堂にハサミを持ち込もうとした30代～40代の女が近くにいた機動隊員に、公務執行妨害の現行犯で逮捕される事件が起こりました。
単なる偶然でしょうか？裏でつながっている共犯でしょうか？それとも摸倣犯でしょうか？
国会は国権の最高機関です。不当な勢力に妨害されない程度の防御力も必要だと思います。