氷川きよしさんの罪と罰／元マネージャー暴行でなぜ不起訴に？

元マネージャーの男性を暴行した疑いで書類送検されていた演歌歌手の氷川きよしさん（37）について、2014年10月24日、東京地検は不起訴処分を決定しました。
◆氷川きよしさんの罪と罰
氷川きよしさんは、今年4月、東京都内やコンサートで訪れた岡山市内で元マネージャーの男性（24）の頭などを殴るなどしたとして、暴行の疑いで書類送検されていました。
暴行を加えた相手がケガをしなかった場合は、暴行罪が成立し刑法第208条により2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料となります。
相手がケガをすれば刑法第204条の傷害罪に格上げとなり、刑も重くなります。

◆なぜ不起訴になったのか？
この件で、元マネージャーの男性は、氷川さんの事務所に口止め料をメールで要求しました。
このため、事務所は警察に被害届を出し、元マネージャーも恐喝未遂で書類送検されています。
その後、恐らく、両者の間で話し合いがもたれ、事務所は元マネージャーに和解金を支払い、双方が被害届を取り下げる、という内容の示談が成立しています。
（１）暴行の内容が軽微（重傷を負わせていない）
（２）示談が成立している
（３）被害届が取り下げられる
暴行罪や傷害罪の場合、これらの条件がそろうと「不起訴処分」となるケースが多くなります。
氷川さんの場合も、そのように判断されたものと考えられます。
◆まとめ
不起訴処分となるといわゆる「前科」が付くことを回避することができ、刑事手続からも解放され、晴れて元の日常生活に復帰することができます。
しかし、芸能人としての氷川さんの信頼回復はこれからです。
初心に帰り、歌声でファンを魅了し、また多くの人の心をつかむことが出来たならば、これまでとは違った魅力が氷川さんに宿ることとなるでしょう。