2014年11月9日、熊本県上天草市発注業務の指名競争入札を巡って乗用車を受け取ったとして、熊本県警は、前・上天草副市長を逮捕しました。
◆賄賂で車を受け取る
逮捕されたのは前・上天草市の副市長で会社員の尾上徳広容疑者(62)です。
尾上前副市長が副市長に就任する前の2012年4月下旬~5月下旬ごろ、市が発注予定の「上天草港改修事業設計業務委託」の指名競争入札が行われました。
尾上前副市長は、その入札で熊本市の建設関連会社「コンサルハマダ」を入札参加業者に指名するなどの便宜を図り、謝礼として、国産の中古車1台(販売価格約200万円)を受け取ったとされています。
入札には8社が参加し、予定価格1834万に対し、コンサルハマダ社が1760万円で落札しました。尾上前副市長は、容疑を認めています。
(尾上徳広・前 上天草副市長 画像)
◆尾上徳広・前 上天草副市長の罪と罰
尾上前副市長は、副市長に就任する前に、賄賂を受け取りました。このような行為は事前収賄罪を構成し、刑法197条第2項により5年以下の懲役が科されます。
事前収賄罪の判例としては、平成13年8月の山形地裁で、町議会議長選挙に際し立候補者から賄賂を受け取った被告人が懲役1年、執行猶予3年の判決を受けた判決があります。
◆まとめ
尾上容疑者は副市長に就任後は、入札参加業者を選定する市建設工事等指名委員会の会長を務めていました。
そして、2014年3月に市の元建設部長が市発注工事を巡る贈収賄事件で逮捕されたことを受け、「事件を防止できなかった責任を取る」として5月に退職していました。
こうなることを予想していたのでしょうか?「蛇の道は蛇」だったという訳です。
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