ロイヤルジャパンの罪と罰 【業務停止】インチキ布団をマルチ販売

2015年1月8日、マルチ商法(連鎖販売取引)で高額な布団を違法に販売したとして、東京都の販売業者が処分を受けました。

◆インチキ布団をマルチ販売

特定商取引法違反(不実告知など)で消費者庁から処分を受けたのは、東京都新宿区の業者「ロイヤルジャパン」です。
ロイヤルジャパンは、マルチ会員である5人を使い、効果がないにもかかわらず、「寝るだけで高血圧や認知症が改善する」などと言って布団1組を約60万円で販売していました。
販売したのは、電気を使った温熱効果で肩こりなどの改善効果が認められる家庭用医療布団でした。
しかし、消費者庁が製造元に確認したところ、5人の勧誘文句にあった高血圧や糖尿病、認知症などへの効果はないということです。

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◆ロイヤルジャパンの罪と罰

ロイヤルジャパンは、効果がないにもかかわらず、「寝るだけで高血圧や認知症が改善する」などと言って布団1組を約60万円で販売していました。
この行為は、特定商取引法第6条第1項第1号が定める「商品の性能・効能に関する不実告知」に該当し、同法第8条第1項により、1年以内の期間、訪問販売に関する業務の全部または一部を停止すべきことを命ずることができます。
これにより消費者庁は、ロイヤルジャパンに対し新規勧誘などの業務を9カ月間停止するよう命じ、購入を持ち掛けた個人の女性1人にも3カ月の業務停止命令を出しました。
消費者庁によりますと、勧誘者個人への業務停止命令は初ということです。なお、他の女性4人には同法第7条による是正を指示しました。
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◆まとめ

ロイヤルジャパンは1996年設立で、約2600人の会員向けに勧誘方法をまとめたDVDやマニュアルを作成して新規の顧客開拓を促進していました。
同社をめぐる相談は2012年度以降、全国から約450件寄せられ、1人で布団8組、約500万円分を購入した男性もいたということです。同社は1年間に約29億円を売り上げていました。
肩こりはともかく、温熱効果で認知症が改善するという話は、理論的におかしく、そんな話は聞いたことがありません。
しかし、少しでも健康でいたい、というある種の欲望がある限り、そこにつけ込んだ詐欺話は絶えることがないのです。

コメント

  1. そうなんです より:

    違法行為するなよって言っても、むちゃくちゃする人がいるんで
    真面目な人が、迷惑を被っています。

  2. 消費者庁の発表文書より より:

    同社に対して認定した違反行為は以下のとおりです。
    (1)同社の勧誘者は、電話をかけるなど相手方となる消費者と接触した際に、同社(統括者)の名称、金銭上の負担(特定負担)がある取引についての契約の締結について勧誘をする目的であること、本件商品が家庭用医療布団等であることについて一切明らかにすることなく、消費者の自宅、勧誘者の事務所、又はホテルの会議室等において勧誘を行っていました。
    (勧誘目的等不明示)
    (2)同社の勧誘者は、連鎖販売取引の勧誘を行うに際し、本件商品の効能について「高血圧、糖尿病が改善する。」、「医療器だから病院に行かなくても治療できる。」などと、当該商品の取扱説明書に記載されている以外の効能はないにもかかわらず、不実のことを告げていました。
    (不実告知)
    (3)本件商品は、高血圧の人は医師と相談の上使用する必要がある製品であり、取扱説明書にも、その旨記載されているにもかかわらず、同社の勧誘者は高血圧であることを伝えた消費者に対して、本件商品を使用する上での注意事項について何ら告げていませんでした。
    (重要事項不告知)
    (4)同社の勧誘者は、消費者に対して安易に高収入が得られることのみを強調し、その可能性の乏しさや困難さについて、何ら告げていませんでした。
    (重要事項不告知)
    (5)同社の勧誘者は、金銭上の負担(特定負担)がある取引についての契約の締結についての勧誘をする目的であることを告げずに消費者を誘引し、勧誘者のサロン、又はホテルの会議室など、公衆の出入りしない場所での勧誘を行っていました。
    (公衆の出入りしない場所での勧誘)
    (6)同社は、連鎖販売取引の相手方に対して、連鎖販売契約に基づく契約が解除された場合の契約金の返還義務等について、その全部又は一部の履行を拒否し、又は不当に返金を遅延していました。
    (債務不履行)
    (7)同社の勧誘者は、連鎖販売取引の相手方に対して、同社の連鎖販売業に係る連鎖販売取引に関して、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断の提供を行っていました。
    (断定的判断の提供)
    (8)同社の勧誘者は、連鎖販売契約を締結しない旨の意思を表示している者に対し、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘を行っていました。
    (迷惑勧誘)
    (9)同社の勧誘者は、消費者の財産の状況に照らして不適当な勧誘を行っていました。
    (適合性の原則)
    3.サンエルグこと大熊和美に対して認定した違反行為は以下のとおりです。
    (1)不実告知(商品の効能)
    同勧誘者は、連鎖販売取引の勧誘を行うに際し、本件商品の効能について「血圧が安定する。」「アトピーとかにもいい、体が曲がっている人でも正常になる。」などと、当該商品の効能について、取扱説明書に記載されていない不実のことを告げていました。
    (2)迷惑勧誘
    同勧誘者は、連鎖販売契約を締結しない旨の意思を表示している相手方に対し、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘を行っていました。
    4.レオンこと大熊泉に対して認定した違反行為は以下のとおりです。
    迷惑勧誘
    同勧誘者は、1時間から1時間半の長時間にわたり、押し問答的やり取りを続けるなど執拗に迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘を行っていました。
    5.ラブアングルこと佐藤しげ子に対して認定した違反行為は以下のとおりです。
    不実告知(商品の効能)
    当該勧誘者は、連鎖販売取引の勧誘を行うに際し、本件商品の効能ついて「足の長さが同じになる。」「血圧の具合が良くなった。背中が曲がっているのがまっすぐになる。」など、当該商品の効能について、取扱説明書に記載されていない不実のことを告げていました。
    6.サクセススマイルこと伏見敏美に対して認定した違反行為は以下のとおりです。
    不実告知(商品の効能)
    同勧誘者は、連鎖販売取引の勧誘を行うに際し、本件商品の効能について「体が柔らかくなる。」「足の長さがそろう。」など、当該商品の効能について、取扱説明書に記載されている以外の不実のことを告げていました。
    7.サンクリエイトこと藤森千枝子に対して認定した違反行為は以下のとおりです。
    断定的判断の提供
    同勧誘者は、連鎖販売取引の相手方に対して、同社の連鎖販売業に係る連鎖販売取引に関して利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断の提供を行っていました。

  3. トンボTV より:

    真面目に頑張っている方は大変ですね!

  4. トンボTV より:

    情報提供、ありがとうございました!

  5. 匿名 より:
  6. 匿名 より:

    ロイヤルジャパンですが、ネットワークジャパンという社名に変えて平然と勧誘・販売を行っています。全く反省していません。

  7. トンボTV より:

    ありがとうございます。実態は同じなのですね。

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