柔道五輪銀メダリストの小川直也氏が、現在係争中の裁判で、子どもに対し継続的に暴力を振るったと指摘されているそうです。
道場で子どもに暴力?
裁判は2014年6月、小川道場に通う小学生の両親が、指導料など約100万円を支払わないとして、小川氏サイドが提起したものです。
この裁判の中で、両親側の言い分をまとめた陳述書が提出され、その中に「小川氏が継続的に暴力をふるっていた」とする主張があったものです。
一体どのような暴力が行われていたとされているのでしょうか?
プラスチック製バット
まず、「プラスチック製のバットで子どもの尻をたたいた」というものがあります。プラスチック製のバットとは、子どもが公園などで遊ぶオモチャのバットでしょう。
これは柔道場の備品としては必要ないものであり、主張された通り教え子に用いる目的であった可能性は高く、体罰の計画性・常習性が推定されます。
気絶するまで絞め技
次に、「中学生に絞め技をかけ気絶させるなどの行為をしていた」とされていますが、絞め技は柔道競技の中で当然に行われる行為です。
問題になるとしたら、中学生という自分より体格的・経験的に劣る相手に、故意に気絶するまで絞め技をかけたケースです。
しかし、この立証は困難です。全体的な指導の一環として行われた絞め技が悪意であったかどうかなど、小川氏本人にしか分からないからです。
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口に氷を詰めた
更に、「長時間の練習中に居眠りする子どもの目を覚ますために口に氷を詰めた」とされており、聞けばギョッとしますが、どの程度のものだったのでしょうか。
仮に、冷凍庫の氷を一個与え、「眠気覚ましに舐めてなさい」程度であったとしても、言い方によっては「口に氷を詰めた」と言われるでしょう。
どのような状況で、大きさが何ミリ・重さ何グラムの氷を、いくつ詰め込んだのか?陳述書には書いてあるかもしれませんが、程度を確認しなければ何とも言えません。
まとめ
上記のとおり暴力を証明することは困難です。証明できない以上、法的には「なかったもの」として取り扱われます。
小川氏と両親側では、「中学3年生まで道場で修業を続けた場合は、指導料を免除する」という契約を結んでいました。
そして両親側は、上記のような暴力が振るわれたため道場を退会せざるを得ず、小川氏に落ち度があるため指導料も支払わない、という主張をしているようです。
しかし、無料で指導を受ける条件として何らかの制約がかかるのは、社会通念上、一般的なことなのではないでしょうか?
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