2015年2月19日、リアルマネートレードの業者が、全国で初めて摘発されました。
ドラクエ商標侵害
商標法違反の疑いで逮捕されたのは、株式会社アットベンチャー(東京都足立区)の佐藤高弘社長(41)です。
アットベンチャー社は、インターネットのオンラインゲームで使用する仮想通貨をウェブサイト上で現金で売買する「リアルマネートレード(RMT)」事業者です。
同社は、2014年6月上旬~12月上旬にかけて、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」の商標に酷似したロゴを使用して営業を行いました。
この行為が「スクウェア・エニックスホールディングス」の商標権を侵害した疑いがあるとされています。
アットベンチャー佐藤高弘社長の罪と罰
アットベンチャー社は、スクウェア・エニックス社が商標権を持つ「ドラゴンクエスト」に類似したロゴを使用して営業を行いました。
この行為はスクエア・エニックス社の商標権を害しており、商標法第78条により、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金またはこれらが併科されます。
また、法人の代表者が業務に関することで商標権の侵害行為をした場合は、商標法第82条により、法人に対して最高3億円の罰金刑が科される可能性があります。
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RMT全国初の摘発
栃木県警によると、商標法違反容疑でRMT業者が逮捕されるのは全国初の事例ということです。
商標法以外では、ガンホーの職員が「ラグナロクオンライン」において通貨等を不正取得したとして「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」違反で有罪判決を受けた事例があります。
なお、オンラインゲームが盛んな韓国ではRMTは法的に禁止されています。
また、アメリカではゲーム運営企業がRMTに関与したユーザーのアカウントを利用停止にしたところ、訴訟を起こされて敗訴した事例があるようです。
まとめ
アットベンチャー社のウェブサイトでは他にも人気ゲームのロゴに似た商標を使用しており、栃木県警は他に数件の商標権の侵害の疑いがあるとみて調べています。
日本の法律上では、解釈に争いがある分野であるため、捜査や裁判の進展が注目されます。
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