2014年6月にマッサージを受けた乳児が亡くなった事件で、施術を行ったNPO法人の理事長が逮捕されました。
NPO法人子育て支援ひろばキッズスタディオン
業務上過失致死の疑いで逮捕されたのは、新潟県上越市のNPO法人理事長・姫川尚美容疑者(57)です。
姫川容疑者が代表を務めるNPO法人「子育て支援ひろばキッズスタディオン」は、乳幼児の首をひねったり頭を後ろにそらせたりする施術を実践してきました。
このマッサージは「ズンズン運動」などと称され、上越市の自宅兼本部のほか、東京都と大阪市の両事務所などで6000人以上に施術してきたと見られます。
マッサージで乳児死亡
姫川容疑者は2014年6月2日、大阪市淀川区の事務所で、生後4か月の男児に背筋矯正などの施術を行い、6月8日に男児は亡くなりました。
姫川容疑者は「施術と死亡の因果関係は分からない」と主張しています。
しかし、男児の死亡以前にも施術を受けた乳幼児数人が意識を失ったり体調が悪化しており、大阪府警は呼吸困難にさせる危険性の認識があったと判断しています。
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姫川尚美容疑者の罪と刑罰
姫川容疑者は、呼吸困難にさせる危険性の認識を持ちながら、生後4か月の男児に背筋矯正などの施術を行い、男児は亡くなっています。
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、刑法第211条の業務上過失致死傷罪を構成し、5年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金が科されます。
懲役は刑務作業の義務がある自由刑で、禁固にはその義務はありませんが、実際には禁固刑受刑者のほとんどが刑務作業を希望するそうです。
まとめ
仮にマッサージに医療効果があることを謳っていたならば、医師法違反の疑いもありますが、今回の事件はその証明が難しかったものと思われます。
姫川氏は古くから育児指導をしてきており、6000人以上とされる子どもの中には、効果が感じられる子どもが相当数いたのかもしれません。
しかし、危険性が感じられたのならば、科学的検証が終わるまで、活動を一旦中止すべきでした。
免疫効果を高めるはずの乳児が、体調を崩したり死亡したりすることは、活動の目的と正反対の結末であったはずです。
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