大衡村の跡部昌洋村長が起こしたとされるセクハラ事件により、村長は提訴され辞職、村議会は解散、村民の生活は混乱しています。
前編に続き、一連の事件の経緯を時系列で整理し、まとめて行きます。
（前編はこちら）
宮城県大衡村セクハラ事件【まとめ前編】跡部村長の隆盛とつまづき
◆2014年10月下旬
女性の孫の私立のこども園入園に対して、『職員としての権限の濫用じゃないか』という、言いがかりをつけられる。
◆10月27日
女性職員は再度、総務課長にセクハラ・パワハラの相談をした。
◆11月10日
女性は村長から『誓約書』を手書きで書かされる。
《何事があっても別れることはしないし、長いお付き合いをすることを誓います。その中には色々な約束事を守ることを誓います。もし、この誓いを破った時は、いかなる事をされても、異議はありません》
◆11月21日
女性職員が村長室に呼び出され、跡部村長が弁護士と電話で対話。村長は「わかりました。謝罪します」と述べた。
しかし、その後は職務上の決裁を求めても無視されるなどパワハラが始まった。
◆12月
村長派議員が、村議会一般質問で、匿名の投書に基づき、職員の勤務内容の問題点などを取り上げようとした。
この頃女性職員は、病院で『うつ病』の診断を受ける。
◆2015年1月
女性職員が病気休暇に入る。
◆2015年3月10日
村議会で「大衡村役場のハラスメント防止・対策」という項目で質問がなされた。
村長・副村長は「ハラスメント防止要綱は村長に適用はない」「ハラスメントについて認知していない」と答弁。
◆3月13日
50代女性職員が、跡部村長に対する1000万円の損害賠償請求を仙台地裁に提訴。
◆3月16日
村長は、セクハラに関する村議会からの不信任案に対し「彼女との関係は大変仲が良かった」とコメント。
村議会は議員14名中12名の賛成で跡部村長に対する不信任決議を可決した。
◆3月17日
跡部村長は午前9時すぎ、村役場の議長室で、萩原達雄議長に村議会解散の通知書を手渡した。
解散理由について、「3月定例会最終日の19日まで不信任決議を待ってほしいとお願いしたが、聞き入れられなかった。私の下では予算も含め信任できないということであり、解散を決断せざるを得なかった」とのコメントを出した。
◆3月19日
跡部氏が村議会に辞職願を提出。
文書で「私事により大変お騒がせを致しまして誠に申し訳ありません。村議会においての村長の不信任決議を受け、村議会解散という重い決断をさせていただきましたので、自らも村長の職を辞することに致しました」とコメントした。
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◆3月21日
村議会前議長の萩原達雄氏が、無所属で立候補する意思を固めた。前村議9人から同日受けた出馬要請に応えた。
◆4月8日
地方自治法の規定により、この日に跡部村長は正式辞職となる。
◆4月21日
大衡村村長選・村議選告示。
◆4月26日
統一地方選に合わせ、大衡村村長選・村議選投開票が行われる予定。
まとめ
時系列にまとめると、跡部村長の実績が功から罪へ変化していることが分かります。
跡部氏は現在5期目ということですが、人間とは弱い生き物で、やはり長期政権は腐敗を生みやすいということになるのでしょう。
他自治体でも多選の弊害は指摘されており、今回の事件が、自治体の首長の多選禁止が議論されるきっかけとなれば、跡部村長の功罪の功と言えるかもしれません。
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