桐生祥秀選手・スパイクと記録の相関性?織田記念〜2020東京五輪

陸上男子短距離走の若きエース・桐生祥秀選手に熱い注目が集まっています。

◆桐生祥秀選手に熱い注目

桐生祥秀選手が一気に注目されたのは、2013年4月、京都洛南高校時代に出場した織田記念陸上100mで、10秒01の日本歴代2位記録を出した時でした。
2014年に東洋大へ進学後も着実にトレーニングを積み、2015年3月のテキサス・リレー100mでは、追い風参考記録ながら9秒87をマークしました。
日本人・アジア人として初の公式9秒台に、現在、最も近い選手として、世界中から熱い注目が集まっています。
今回は、桐生選手のスパイクの変遷と、その活躍に注目したいと思います。

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◆スパイクと記録の相関性?

桐生選手は、足のサイズ25.5cmで、左右の大きさの違いである左右差が1ミリぐらいしかなく、非常にきれいな足をしています。
基本的にアシックス社の「サイバーレイ」をベースに微調整を加えており、同社スポーツ工学研究所の田崎公也マネジャーが、専門的な立場でサポートしています。
桐生選手はスパイクを選ぶ際、「軽さ」を最重要ポイントにしており、このため、靴底のピン6本という必要最低限の配列で、薬指の部分にピンがない軽量タイプのスパイクを好む傾向にあります。
以上をベースに、毎年改良を重ねています。スパイクと記録の関係はどのようになっているでしょうか?

◆2013年スパイク

4月の織田記念で10秒01を叩き出した時のスパイクは、アシックス製でベースが赤、ロゴとシューレースが白というシンプルな構成です。
続く8月の世界選手権(モスクワ)に向け、アシックスは、ピンの半数をチタン製に変えることで、片足で135gの重量を更に5g程度抑えるスパイクを用意しました。
スパイク上部は「電光石火の速さ」を意味する「ブルーストリーク」という色を基調にしています。
世界選手権の結果は残念ながら予選2組で10秒31の4位に留まり、予選敗退の結果に終わりました。

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◆2014年スパイク

東洋大学へと進んだこの年は、桐生選手の意見が加味されたスパイクが作製されましたが、ここでもポイントは「軽さ」。
詳細は明かされていませんが、前年の世界選手権で使用したスパイクより15gほど軽くなったと見られ、シューズの網目を極力無くすことで、片足120g程度に絞られたのではないかと思います。
さらに、2013年モデルの靴底はナイロン樹脂でしたが、2014年モデルでは軽さ、反発力、剛性で上回り、飛行機にも使われるカーボン素材を採用し、アッパー(靴の上部)生地の肉厚も薄くしました。
一方でこの年、桐生選手は新たな感覚を求め、スパイク裏のピンの本数を、現行モデルにはない4本にしていた時期もあり、専門家を驚かせました。
しかし、このためかは分かりませんが、この年は故障が多く、日本選手権は制したものの、記録は10秒22でした。

◆2015年スパイク

2015年モデルでは方向を修正し、足裏が地面に接地する際の感覚が重要視されました。
通常、スパイクには爪先方向へ上向きの角度がついていますが、2015年モデルでは、この角度をやや浅く抑えることにより、桐生選手が求める接地感を実現しました。
3月のテキサス・リレーで9秒87(追い風参考)を出した時も、このスパイクを着用しており、公式9秒台に期待がかかる4月の織田記念も、同じスパイクで臨みます。

◆織田記念から2020東京五輪へ

普段は表に出ませんが、選手の意見を汲みながら地道な改良を重ねる専門家の努力には、頭が下がります。
これからも毎年改良が加えられ、トライ&エラーを繰り返しながら、2020年の東京五輪の頃に円熟を迎えるでしょう。
9秒台への挑戦、そして東京オリンピックでの活躍は、技術者との2人3脚によって、築かれていくのです。
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