2015年5月13日、茨城県行方市議選で、有権者十数人に置き時計を渡して投票や票の取りまとめを依頼した議員が逮捕されました。
◆有権者に置き時計
公職選挙法違反（物品買収、事前運動）容疑で、茨城県に逮捕されたのは、茂木正治市議（66）と、54歳の運動員の2人です。
茂木市議らは2015年1月から告示前日の4月18日までの間、市内の有権者十数人に置き時計（千数百円相当）を渡し、投票や投票の取りまとめを依頼した疑いが持たれています。
茂木市議らの認否は明らかでなく、茨城県警は、置き時計を受け取った十数人からも任意で事情を聴いています。
茂木正治・行方市議《画像》
◆茂木正治・行方市議の罪と罰
茂木市議らは、市内の有権者十数人に置き時計を渡し、投票や投票の取りまとめを依頼した疑いが持たれています。
当選の目的をもって有権者に対し金銭や物品などを渡す行為は、公職選挙法第221条の買収罪に該当し、法定刑は3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金が科せられます。
刑務作業をする義務があるのが「懲役」で、義務がないのが「禁固」ですが、実際には何もしないのも苦痛なので、禁固刑の受刑者でも刑務作業を希望する人が多いそうです。
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◆事前運動の罪と罰
また、茂木市議らは、2015年1月から告示前日の4月18日までの間に、選挙運動に当たる行為を行っています。
選挙運動は、候補者の届出のあった日から投票日の前日までしか行う事ができず、これに違反した者は公職選挙法第239条により、1年以下の禁錮または30万円以下の罰金が科せられます。
「買収」と「事前運動」の罪は、一般に「併合罪」とされ、重い方の刑期の1.5倍が法定刑の上限となります。
◆まとめ～茂木正治市議の罪と罰～
茂木正治市議は、合併前の麻生町議を経て行方市議となり、今回の市議選（定数20）では1055票を得て7位当選しています。
茂木市議は、損害保険事務所の社長でもあるそうです。
今回の事件で、投票してくれた1055人の有権者、35,000人の行方市民がこうむった損害を補う保険は、存在するのでしょうか？
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