2015年5月18日、神奈川県横浜市で、男子高校生による殺人事件が発生しましたが、この事件で感じた疑問を考えたいと思います。
◆横浜 母・祖母殺人事件
この事件は、5月18日の午前8時ごろ、15歳の男子高校生が、50歳の母親と81歳の祖母を、包丁で複数回突き刺すなどして殺害したものです。
その日の午後1時ごろ、横浜市戸塚区の交番に、高校生の少年が包丁を持って、自首してきた事により、事件が発覚しました。
警察の調べに対し少年は、「勉強や学校のことで注意されてカッとなった」「大変なことをしてしまった」などと供述しています。
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◆なぜ、空白の時間があるのか?
この事件では、午前8時に事件が発生してから、午後1時に少年が自首するまで、約5時間の空白の時間があります。この間、少年は何をしていたのでしょうか。
呆然としていたのかもしれません。または返り血を浴びたでしょうから、入浴や着替えをしていたとも考えられます。
しかし、過去の事件を見ると、犯罪を犯した少年に、意外な行動心理があることが分かります。
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◆東京・板橋の事件
2005年6月、東京・板橋区で当時15歳の少年が両親を殺害し、部屋ごと時限発火装置で爆破する事件が発生しました。
この事件で、少年は犯行後に池袋の映画館で「バットマン・ビギンズ」を鑑賞。その後、上野から電車で軽井沢に行き、軽井沢のホテルで一泊しています。
さらに翌朝、バスで草津に向かい、草津温泉の旅館で一泊。旅館の従業員がテレビで板橋区の爆発事件を知り、少年と住所が一致したため通報し、逮捕されました。
◆福島・会津若松の事件
2007年5月、福島・会津若松では、当時17歳の少年が母親を殺害する事件が発生しています。
この事件で少年は、犯行後に切断された母親の頭部を、通学用の黒い布製ショルダーバッグに入れて持ち、インターネットカフェで「ビースティ・ボーイズ」のDVDを鑑賞しています。
そこで一夜を明かした後、タクシーで警察署へおもむき自首しました。バッグの中身を確認した女性警官は、卒倒して医務室に運ばれたそうです。
◆まとめ~空白時間がある理由~
このように、親に手をかけた少年は、犯行後奇妙な行動をとることが多いとされています。
実感がわかないのもあるでしょうし、現実から逃避しているのかもしれませんが、犯罪心理学的には「自己正当化のためのカモフラージュ(心理偽装)」という考え方があるようです。
親に手をかけるという重大行為の背景には、子供なりにやむを得ない事情があるのであり、無意識のうちに自分の行為は正当であったと主張している、という事なのでしょう。
今回の事件がそれに該当するのかは分かりませんが、空白の時間を説明する理由にはなり得ます。
過去や現在の事件から背景をしっかりと分析し、せめて同じような事件が今後発生しないよう、私達は努力しなければなりません。
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