岩手県矢巾町で発生した中学2年生による自殺事件では、担任教師の対応の悪さや、校長・教育委員会などの対応のずさんさが問題となっています。
今回は、被害にあった男子生徒の家庭環境を整理したいと思います。
◆父親は飲食店主?
男子生徒のお父さんは、現在40歳。
5年前の8月に男子生徒の母親と離婚し、シングルファザーとして男子生徒をひきとって育てていました。
4年前に飲食店を開店しましたが、開店当初は経済的に苦しく、給食費を期日に納められないこともあったといいます。
窮状を脱するため、昼も夜も懸命に働くお父さんの姿を見た男子生徒は、小学校の卒業文集に以下のように綴ります。
「仕事やアルバイト合うもの見つけろ、無いんだったら父の手伝いをしてやれ。
そうすれば、父は喜ぶんじゃないか?きっと」 残念ながら、男子生徒が父の店を手伝う機会は、なくなってしまいました。
◆母親は別居?
男子生徒のお母さんは、現在44歳。
5年前にお父さんと離婚し、現在は東京都内に住んでいます。
お父さんとは2年半の間、連絡を取っておらず、久しぶりにもらった連絡で、最悪の報告を聞かされることとなります。
連絡を受けた翌日には、岩手・矢巾町に飛びましたが、悲しみ・驚き・戸惑い・(元夫への)怒りが入り交じり、言葉では言い表すことができない感情に包まれていました。
遺体と対面し、現実を悟ってからは「何で死んだんだろう?」という疑問がわきおこります。
お母さんは、事件に関して箝口令をしく学校に対しては「不信感」しか抱いていません。
お母さんは今、息子をいじめた子に対しては「人の嫌がることをするな!」、そして、全国でいじめられている子には「死ぬな!」と言いたいそうです。
◆姉
男子生徒の姉も、男子生徒と同じ中学校に通い、いじめを受けていたそうです。
しかし、お姉さんが所属していたバレーボール部の顧問が親身になって対応してくれたため、今回の様な結果にはいたっていません。
◆妹2人
男子生徒には、中学1年生と小学3年生の妹がいます。
両親が離婚するときに生き別れ、現在はお母さんと東京で暮らしています。
◆祖父
男子生徒は、飲食店の経営に四苦八苦する父親に心配をかけたくなかったため、いじめの苦しみは、同居するお祖父さんに打ち明けていました。
男子生徒は「おじいちゃんに言って少し楽になった」と話していたということです。
◆祖母
男子生徒は、両親が離婚する際、母親について東京に行きました。
しかし、おばあちゃん子だったため、すぐに「おばあちゃんが心配。岩手に帰っていいかな」と言い、矢巾町に帰って行きました。
祖母を思う優しい心がこのような結果となってしまい、お祖母さんはさぞ、心を痛めていることでしょう。
◆まとめ
男子生徒の父親は、息子が学校内で同級生に暴行を受けていたとして、岩手県警紫波署に被害届を提出しました。
これから、刑事事件としての捜査が開始されることとなるでしょう。
相手が中学生であろうが、「いじめ」の名を借りた暴行傷害事件に対しては、法による毅然とした対応が必要なのです。
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