2015年9月17日、札幌で4歳の男児が虐待され死亡する事件が発生し、父親が逮捕されました。
《栃木県でも…》
【栃木・足利】2歳の男児を虐待し死亡させた父親の罪と罰
◆札幌手稲・虐待死事件
傷害致死の疑いで逮捕されたのは、男児の父親で、24歳の運送業の男です。
父親は、9月17日午前1時半ごろ、自宅で4歳の長男の腹を殴り、出血性ショックで死亡させた疑いが持たれています。
妻が「息子が息をしていない」と消防に通報しましたが、長男は搬送先の病院で死亡が確認されました。
父親は「いらついて殴った」などと、容疑を認めています。
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◆4歳男児殴り死亡させた父親の罪と罰
父親には、4歳の長男の腹を殴り、出血性ショックで死亡させた疑いが持たれています。
他人の身体を傷害し死亡させる行為は、刑法第205条の「傷害致死罪」を構成し、法定刑は3年以上の有期懲役(20年以内)となります。
「児童虐待防止法」という法律もありますが、これは、児童虐待の早期発見・通報義務などを定めた法律で、虐待者を直接罰するものではありません。
《繰り返される虐待事件》
【東京・江戸川】1歳女児を虐待死・行方不明中の伯父の罪と罰
◆過去の類似した事件判決
過去の類似した事件としては、2010年に大阪・寝屋川で発生した児童虐待死事件が上げられます。
この事件で、当時20代だった夫婦は、当時1歳の三女の頭部を床に打ちつけるなどして死亡させ、傷害致死罪で逮捕・起訴されました。
大阪地裁の裁判員裁判は、「児童虐待は大きな社会問題で、今まで以上に厳しい罰を科すことが相当」とし、懲役10年の求刑を上回り、懲役15年の判決を下しました。
大阪高裁もこの判決を支持しましたが、最高裁は懲役10年(父)と8年(母)に減刑し、刑が確定しています。
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◆まとめ
今回の札幌の事件で、近所の人は、「仲のいい家族だった。(男児は)雪かきのとき、お父さんお母さんと小さいスコップを持って遊んでいた」と話しています。
男児は妻の連れ子であり、夫婦には新しく娘が生まれたばかりでした。
また、息子の体には古いあざが複数あり、警察は以前から虐待していた可能性もあるとみて調べています。
妻は、夫の暴行について「しつけの範囲内だと思っていた」などと話しています。
愛する女性の連れ子にも愛情を注ぐ良い父親→夫婦に本当の子供が生まれる→連れ子が邪魔になり虐待開始→妻は見て見ぬふり。
本当に、典型的な虐待事件のパターンです。
日本社会は、何回悲劇が繰り返されれば、この悲劇をなくすことができるのでしょうか?
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