女優の川島なお美さんが、胆管がんのため、54歳の若さでお亡くなりになりました。
今回は、川島さんにも見られた、末期がんの患者に起こる「激やせ」について、考えたいと思います。
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◆がんの末期患者はなぜ激やせするのか?
川島なお美さんが最後に公に姿をみせたのは、2015年9月7日。
日本初上陸のシャンパンの発表会でしたが、川島さんの「激やせ」ぶりに注目が集まる結果となりました。
俳優の故・今井雅之さんが記者会見を開いて、大腸がんを公表した時も、「激やせ」した姿が記憶に残っています。
末期のがん患者は、なぜ「激やせ」するのでしょうか?
(引用元・今井雅之オフィシャルブログ)
◆食事がとれない
第1の原因は、食事がとれなくなることです。
食事がとれなくなる理由は、まず、食物の通り道である食道・胃・大腸などにがんができたり、がんが進行して強い痛みが続くなど、がんが直接作用するケースがあります。
また、がんである事に対する精神的ショックによりうつ状態となったり、抗がん剤や放射線治療の副作用など、がんが間接的に作用しているケースもあります。
いずれにしても、体重を維持するだけの食事がとれないため、「激やせ」してしまうのです。
《今井雅之さんの記事はこちら!》
今井雅之の『家族』①~本人・自衛官の父・母は良妻賢母?
◆がん悪液質
第2の原因は、「がん悪液質」の状態になることです。
悪液質とは、食事がとれる・とれないに関わらず、がん患者がやせてガリガリになった状態を言います。
がん細胞は、正常細胞の4~5倍の「糖」を取り込みエネルギーにしているため、全身で糖が不足してきます。
そこで、がん細胞は「サイトカイン」などの物質を放出して、全身のたんぱく質(主に筋肉)や脂肪を分解させ、「糖」を作り出すのです。
こうして、がんは患者の体から筋肉や脂肪を奪いながら、増殖していきます。
このため、「激やせ」という現象が起こるのです。
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◆まとめ
このように、「がん悪液質」は、名前の通り、人間の生命エネルギーを奪い取る「悪者」に思えます。
しかし、「がん悪液質」による衰弱によって、枯れるように安らに亡くなる高齢者の方もいらっしゃいます。
こうしたがんは「天寿がん」と呼ばれ、必ずしも悪者と言い切れないところがあるでしょう。
《胆管がんについて考えた記事はこちら!》
川島なお美・岩田聡・斉藤仁~胆管がん患者における共通点とは?
しかし、川島さんや今井さんの生命を奪ったであろう「がん悪液質」はやはり「悪者」です。
現役世代の活動を脅かす悪魔には、健康的な生活と、人間ドッグという武器で立ち向かうのが、今の科学では最良と言えるのでしょう。
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