岡村誠さんの『家族』〜ダッカ襲撃事件における日本人犠牲者

蜉蝣WORKS

2016年7月2日、午前0時半(日本時間)ごろ、バングラデシュの首都ダッカでレストラン襲撃事件が発生しました。

◆ダッカ襲撃事件

襲撃されたのは、ダッカ・グルシャン地区のレストラン「ホーリー・アルチザン・ベーカリー」です。

ここに、武装した男らが侵入し、日本人を含む客ら30人余を人質を取って立てこもりました。

現地治安部隊は、2日午前10時40分(日本時間)ごろ内部に突入し、約3時間後に鎮圧。

人質13人が救出されましたが、20人が死亡し、日本人7名が犠牲となりました。

◆日本人犠牲者・岡村誠さん

犠牲となったうちの一人が、建設コンサルタント会社「アルメックVPI」の社員、岡村誠さんです。

岡村さんは、32歳と新進気鋭の技術者。

大学院を出た後、学んだ交通工学を生かし、東南アジアを中心に渋滞対策などに取り組んできました。

私生活では婚約者がいて、

“来年には結婚式を挙げたい”

と話していたそうです。

今回、バングラデシュに行く前には、家族と電話で会話をしていました。

テロを心配する家族に対し、

“気をつけて行ってくるよ”

と答えていたという事です。

◆父・岡村駒吉さん

岡村誠さんの父親は、岡村駒吉さん。

72歳になるお父さんは事件を知り、実家の千葉県富里市から、息子の無事を願っていました。

しかし、2日午後11時ごろに外務省から連絡があり、誠さんが事件に巻き込まれて亡くなったと知らされます。

父・駒吉さんは、残念な思いを話しました。

“親としては煮えくりかえる思いだ。何を言っても息子は帰ってこない。どんな形でもいいから、帰ってきて欲しかったというのが親としての思いだ”

誠さんに対する思いも語っています。

“親ばかと言われるかもしれないが、よくできた子どもだ。誰からも好かれる自慢の息子です”

父・駒吉さんは、誠さんから腕時計をプレゼントされた事がありました。

その腕時計が形見になってしまうとは、誰が予想できたでしょうか?

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《イメージ画像》

◆まとめ

事件に関しては、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)系メディアが犯行声明を出しているそうです。

しかし、日本人で犠牲となったのは、バングラデシュを良くしようと活動していた人々。

さらに、その人達には、それぞれ日本で待つ『家族』がいたのです。

どのような理由や目的があったにせよ、許される事ではないでしょう。

犠牲となられた方のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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