2016年12月3日、福岡市博多区の原三信病院に、タクシーが暴走して突っ込む事故が発生しました。
今回は、この事故にかかわる『家族』の姿をご紹介します。
◆64歳タクシー運転手
このタクシーを運転していたのは、64歳の男性でした。
男性運転手は、事故直後、身柄を確保される際に
「大変なことをしてしまった」
と話していたそうです。
この男性と同じマンションに住む女性住民によると、
小柄で優しそうな人。あいさつや身なりもきちんとしていた
という男性運転手。
また、別のマンション住民の男性は、
いつも帽子をかぶり、会えばあいさつする普通の人で、変な印象はない
と驚いた様子で話しました。
◆運転手の29歳次男
64歳タクシー運転手には、同居する29歳の次男がいます。
次男によると、父親はタクシー運転手歴30年以上のベテランで、これまで業務中に事故を起こしたことはないそうです。
次男は報道陣の取材に答え、
けがをした方や亡くなられた方がいると聞き、心から申し訳ないと言うしかない
と謝罪。
一方で、
父親に持病はないし、車の調子が悪いということも知らない。4日ほど前に会った時の様子も普通だった
と話し、事故の原因は分からない様子でした。
◆死亡した53歳男性
今回の事故では、53歳の男性と40代の夫婦が犠牲となっています。
53歳の男性は、福岡市博多区の市営住宅で車いす生活を送り、週に1回程度、事故現場となった原三信病院に通っていました。
真面目な性格で、体が不自由でもごみ出しなどのルールをきちんと守っていたということです。
市営住宅には平成22年10月、妻と2人で入居しましたが、最近は1人で病院や買い物に出掛けていました。
市営住宅の自治会長は、男性について、
エレベーターなどで一緒になるとあいさつは交わしたが、あまり会話は続かず、もの静かな人だと思った
と、話しています。
◆犠牲となった40代夫婦
今回の事故で犠牲となった、40代の夫婦。
旦那さんは数年前に病気を患って入院し、退院後は自宅で家庭の仕事に専念。
奥さんが医薬品メーカーで働いて、家計を支えていました。
夫婦を知る女性は、
仲が良さそうで、元気にあいさつしてきてくれた姿を覚えている。こんなことになって残念…
と涙を浮かべました。
奥さんの勤務先の同僚の男性は、
明るくて非常にはきはきしたムードメーカー的な存在。亡くなったのが信じられない…
と語っています。
夫婦はこの日、入院中に知り合った53歳の男性のお見舞いに訪れており、皮肉にも、三人共に犠牲となってしまいました。
◆まとめ・一人娘はこの先…
事故の直後、小さい女の子が
お父さん、お母さん…
と、被害者に泣きすがっていました。
せめて、この女の子が、死亡した40代夫婦の子供でなければ…と願いましたが、やはり夫婦の娘さんだったようです。
残された小学校2年生の一人娘は、この先、何を思うのでしょうか?
事故で犠牲となられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
コメント
今回の事故、ABSの不具合だと思います。個体差はあるでしょうが、私も何度か経験してます。石畳や、大理石敷き詰めの道路で、ブレーキをかけると、とまるどころか跳ねるように暴走するのです。感覚だけでなく、ヒヤリを何度も経験し、リコール対象でもなかったので、感覚かと思い、細心の注意で乗ってきました。同様の問題あるはずです。
コメントありがとうございます。
もし、車の性能の問題であったとしたら、それはそれで大きな問題です。
期待が高まる自動運転技術の開発にも、冷や水がかけられるでしょう。
問題が闇に葬られないよう、メディアの奮闘に期待します。