2017年3月27日、栃木県那須町で雪崩が発生し、8人の若い命が犠牲となりました。
犠牲となった大田原高校の生徒と顧問教員の家族の気持ちは、想像さえも及ばないものに違いありません。
◆栃木・那須で雪崩発生
雪崩が発生した場所は、栃木県那須町にある「那須温泉ファミリースキー場」です。
時間帯は、3月27日の午前8時30分ごろでした。
この時この場所で、栃木県高校体育連盟主催の春山安全登山講習会が行われており、県内7校の山岳部の1、2年生の生徒と教員が参加していました。
講習会は、3月25~27日の日程で、この日はちょうど最終日。
ゲレンデ周辺で「ラッセル訓練」を行っている途中で、惨劇に襲われています。
◆犠牲者は大田原高校の関係者8人
「ラッセル訓練」で先頭を進んでいたのが、栃木県立大田原高校の班でした。
そもそも、この講習会に参加していたのは生徒と教員合わせて62人。
うち、ラッセル訓練に参加したのは、生徒40人と教員8人の計48人。
講習会に参加していた大田原高校の関係者は、生徒12人と教員2人の計14人。
そして、雪崩の犠牲となったのは、全員が大田原高校の関係者で、生徒7人と教員1人の8人の命でした。
犠牲者の個人名は、報道機関の発表に譲りますが、全員が男性で、16歳4名、17歳3名、顧問教員も29歳という若さでした。
◆ICUの家族
スキー場から約20キロ離れた「菅間記念病院」には、大田原高校の男子生徒1人が心肺停止の状態で搬送されました。
男子生徒はICUに運ばれ、駆け付けた両親らは男子生徒にしがみつき、泣き崩れたといいます。
病院スタッフは、
言葉にできないくらい沈痛な様子だった
と、当時の様子を話しています。
◆犠牲者の家族
犠牲者のうち、大田原高校1年の16歳生徒の父親が、取材に応じています。
父親は、講習が始まる25日の朝に、生徒を学校まで車で送ってあげたそうです。
その時見た元気な姿が、我が子の最後の姿となってしまいました。
父親は、この時に息子と交わした言葉が思い出せず、
それがつらい…
と、語っています。
息子さんについては、
何でも一生懸命真面目にやる子。後輩にも慕われていた
と、話しました。
息子さんは既に、無言のまま自宅に帰宅しているということです。
◆まとめ
自然災害とはいえ、若い8人の命が失われるという最悪の結果を招いてしまった、今回の事故。
講習会や「ラッセル訓練」が適切であったかどうかについては、これから検証が進められれていくことでしょう。
せめて、同じような事故が繰り返されないことが、若い8人の命に対するせめてもの心尽くしとなるでしょうか。
犠牲となられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
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