2017年10月30日、神奈川県座間市のアパートで、複数遺体が見つかる事件が発生しました。
単身者が多く住むと言うワンルームアパートで、一体何が起こったのでしょうか?
◆神奈川座間・アパート遺体事件
事件が起こったのは、神奈川県座間市緑ケ丘の小田急小田原線の線路に面した木造2階建てアパートの1室です。
この部屋の玄関に置かれたクーラーボックスの中に、2人の遺体が入っていて、ほかにも複数のクーラーボックスが見つかっています。
アパートの住人の男性は、
“夕方に警察官が来て、叫び声を聞かなかったか尋ねられたが、気がつかなかった”
と驚いていました。
◆犯人の20代男とその父親
警察は、この部屋に住む20代男の身柄を拘束しており、死体遺棄容疑で逮捕する方針です。
男は職業不詳で、25歳か26歳くらいのやせ型。
男はこのアパートに8月下旬に入居していますが、入居の手続きは男の父親が済ませています。
男の父親は手続きの際、とても慌ただしい様子だったということです。
男は、入居を申し入れたその日のうちに入金して住み始めています。
その後、9月に同じアパートに入居した人の話では、
“男は浴室の換気扇を回していたが、部屋からは異臭がしていた”
ということです。
《追記》
逮捕されたのは27歳の男。
職業は、東京・歌舞伎町にある職業紹介会社で、風俗店などに女性を派遣する業務を担当していました。
2017年2月、職業安定法違反の疑いで茨城県警に逮捕され、執行猶予付きの有罪判決が確定しています。
◆不明女性とその兄
この事件が発覚したきっかけは、一人の女性が行方不明になったことでした。
女性は、10月21日には親族と連絡が取れなくなり、24日に女性の兄から、
“東京 八王子市に住む23歳の妹と連絡が取れない”
と、高尾署に捜索願が出されています。
警察は、不明女性と犯人の男が一緒に歩いている姿を、防犯カメラの映像から確認。
男のアパートを割り出して踏み込んだところ、そこには想像を超える惨状が待ち構えていました。
《追記》
犯人逮捕にも、この兄が一役買っています。
被害者女性の兄が、ツイッターなどで情報提供を呼びかけたところ、別の女性が
“相手の男に心当たりがある”
と兄に名乗り出ます。
兄から
“こんな情報提供をしてくれた女性がいる”
と相談を受けた高尾署の捜査員が“おとり捜査”を実行し、犯人逮捕に結びついたのでした。
◆自殺サイトの実態
不明女性の兄は、
“男と妹は自殺サイトで連絡を取っていた”
と話しています。
実際、女性はツイッターに、
“自殺を一緒にしてくれる人を探している”
と書き込んでいました。
今回の事件で、“自殺サイト”なるものがクローズアップされることは間違いありません。
“自殺サイト”には明らかに問題を感じますが、
“必ずしも自殺を奨励したり手助けしたりする内容ではないため、規制するのが難しい”
という事情があり、放置されているのが現状です。
◆まとめ
犯人の男は“自殺サイト”を運営していたのでしょうか?
そんなことをして、一体、誰に何のメリットがあるのでしょうか?
そして、犯人の男の父親は、どこまで事情を知っていたのでしょうか?
事件の全貌は、これから明らかになっていきます。
《追記》
犯人の男は、一連の犯行が金銭目的と乱暴目的であったと供述しています。
被害者9人のうち、8人までが女性だったのはこのためでしょう。
近年、類を見ない卑劣な事件です。
◇編集後記
自殺サイトをめぐる殺人事件といえば、10年ほど前に大阪で起きた事件を思い出された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
絶望裁判1 〜自殺サイト・快楽殺人・死体マニア〜【電子書籍】[ 中尾幸司 ]
大阪の犯人は、異常な性癖が高じて犯行に及んでいましたが、心中すると見せかけて殺人を繰り返す異常さは、今回の事件と共通しています。
ちなみに大阪の犯人は、逮捕から4年後に死刑執行されています。
《この記事も読まれています》
座間9人バラバラ殺人事件・犯人の『家族』~実家の父は母・妹と別居
神奈川座間・アパート遺体事件の『家族』~20代男の父、不明女性の兄
コメント