神奈川県座間市のアパートから男女9人の遺体が見つかった事件。
被害者の一人で、八王子に住む23歳女性の身元が明らかになりました。
今回は、この女性とその家族にスポットを当てたいと思います。
◆山梨県甲州市で過ごした小・中学校時代
女性は小学校4年生の時、山梨県甲州市の小学校に転入しました。
大人しい性格でしたが運動神経が良く、運動会ではリレーの選手や鼓笛行進の副指揮を務めています。
小学校のバドミントン部や地域のバレーボールクラブで活動する姿も見られました。
一方で動物が好きで、小学校のクラスでは飼育委員を務めています。
4年生のときに書いた文集には、
“ペットショップの店員になりたい”
と、将来の夢をつづっていました。
卒業アルバムには、ウサギを抱きあやす姿が残されています。
しかし地元の中学校に上がると、学校に姿を見せることが少なくなっていきました。
中学1年生の時にトラブルがあり、学年の途中で転校していったということです。
◆天国の母
八王子の女性は小学生の時、ディズニーなどキャラクターの絵がプリントされた紙を大切にしており、
“お母さんが作ってくれたんだ”
とうれしそうに話していました。
同級生が、
“かわいいね”
と伝えると、母親は友達の分も作ってくれたそうです。
しかしその母親は、2017年6月に亡くなっています。
23歳女性は、母親が亡くなったことに責任を感じていたそうです。
母親の死に、女性が関係していたのでしょうか?
◆兄が心の拠り所
母親が亡くなった後、女性の心の拠り所となったのは、兄の存在でした。
兄に、
“寂しい…”
と頻繁に連絡してくるようになったそうです。
兄は、一緒に食事や花火、ゲームをして、支えになろうとしました。
しかし、女性は犯人の男に
“死ぬ決心がついた”
と連絡を入れ、帰らぬ人となってしまいます。
“クリスマスは2人で贅沢(ぜいたく)を”
という兄の願いは、叶わぬものとなりました。
◆父親は?
小学校当時、女性は母と兄との3人暮らしであったということです。
父親はいないようですが、離婚しているのか死別なのかは分かっていません。
◆まとめ
座間の9遺体事件は、八王子女性の兄が妹の安否を気遣い、必死に足取りを追いかけたことから発覚しました。
兄の行動は大手柄とも言えますが、もちろん、喜んでいるはずはありません。
兄の希望は、ただ妹が大好きだったエビの空揚げを一緒に作って食べることだけでした。
せめて女性が、天国で母親と再会できていれば良いと思います。
犠牲となられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
◇編集後記
自殺サイトをめぐる殺人事件といえば、10年ほど前に大阪で起きた事件を思い出された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
絶望裁判1 〜自殺サイト・快楽殺人・死体マニア〜【電子書籍】[ 中尾幸司 ]
大阪の犯人は、異常な性癖が高じて犯行に及んでいましたが、心中すると見せかけて殺人を繰り返す異常さは、今回の事件と共通しています。
ちなみに大阪の犯人は、逮捕から4年後に死刑執行されています。
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