2020年3月14日夜、群馬県は70代の夫婦が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。
今回は、この夫婦の『家族』にスポットを当てご紹介します。
◆夫は70代医師
夫婦のうち、夫は70代の医師です。
勤務先は、群馬県大泉町の『ましも内科・胃腸科』。
男性の行動履歴を追ってみます。
- 3月4日(微熱とせきの症状)
午前:外来診療、午後:太田保健所管内の患者宅へ往診 - 3月5日 午後:太田と館林の保健所管内で往診
- 3月6日 午前:外来診療、午後:館林保健所管内で往診
- 3月7日 午後:館林保健所管内で往診
- 3月9日 午前:外来診療
- 3月10日(37度台の発熱と強いせき、倦怠感や食欲不振)
午前:館林保健所管内で往診 - 3月11日 午前:外来診療
- 3月12日『ましも内科・胃腸科』の女性看護師の感染が確認⇒健康観察開始
- 3月13日(強い倦怠感と息切れ)
帰国者・接触者外来の医療機関を受診、肺炎と診断 - 3月14日 新型コロナウイルスに感染が確認
70代医師には基礎疾患があり、現在、入院中で重症です。
3月4日が発症日と見られますが、その後医師は、患者診察の際にはマスクを着用。
往診での移動は『ましも内科・胃腸科』の車を使い、公共交通機関の利用はないということです。
◆妻も新型コロナウイルスに感染
医師の妻も感染が確認されています。
妻の行動履歴も追ってみましょう。
- 3月7日 せきの症状
- 3月8日 強いせきの症状
- 3月9日 発熱
- 3月13日 せきの症状が続いたため医療機関を受診し、肺炎と診断
- 3月14日 新型コロナウイルスに感染確認
妻は現在、夫とは別の医療機関に入院しています。
3月7日が発症日と見られ、基礎疾患はあるものの容態は安定しているということです。
◆息子は『ましも内科』の院長
70代医師は『ましも内科・胃腸科』の経営者と見られる向きもあります。
しかし、同診療所の院長を調べると、平成10年に日本大学の医学部を卒業しています。
年代的に、院長は男性の息子さんでしょう。
群馬県は医師の濃厚接触者として、
親族1人、勤務先の職員8人、診察で接触した58人の計67人
をあげているので、「親族1人」は息子さんかもしれません。
ましも内科・胃腸科は医師2名体制となっているので、親子で診療に当たっていたのでしょう。
◆60代看護師
70代医師は『ましも内科・胃腸科』の女性看護師から感染したと見られています。
この看護師の行動履歴も見ておきましょう。
- 3月7日 勤務中に38度の発熱とせきなどの症状を訴えて早退
- 3月9日 勤務先の『ましも内科・胃腸科』を受診、インフルエンザの検査で陰性
- その後も症状が続いたため、再度、受診し、肺炎と診断
- 3月12日 新型コロナウイルスの感染が確認
女性は、発症するまでの2週間以内に海外への渡航歴はなく、公共交通機関は使っていません。
◆まとめ
今回感染が分かった夫婦も、発症までの2週間に海外渡航歴はありません。
夫婦の立ち寄り先なども特にないようなので、濃厚接触者の観察を続ければ、クラスターの発生は抑えられるかもしれません。
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