愛知県豊田市の小学校で、小学校1年生になる6歳の男児が熱中症で死亡しました。
安全なはずの小学校で、一体なにがあったのでしょうか?
◆愛知・豊田市立梅坪小学校にて…
事故があったのは、豊田市立梅坪(うめつぼ)小学校です。
2018年7月17日午前10時ごろ、梅坪小学校1年生4クラスの112人は、約1キロ離れた和合(わごう)公園へ出発しました。
校外学習の一環で、虫捕りを目的に毎年夏に実施していたものです。
和合公園で虫捕りや遊具を使った遊びをした後、11時半ごろに学校へ戻りました。
すると11時50分ごろ、男児の唇の色に異変がおこります。
異変に気づいた担任の女性教諭が、風通しの良い場所で休憩させたものの、男児は意識を失ったため、女性教諭は救急車を呼びました。
小1男児が熱中症で死亡
男児は救急搬送されましたが、間もなく死亡が確認されます。
重度の熱中症である「熱射病」と診断されたということです。
男児に持病はなく、出発前の健康確認では異常を訴えていませんでした。
しかし、公園に向かっている途中から「疲れた」と話し、ほかの児童からも遅れ気味になっていて、教諭が手を引いて歩いていました。
出発前、学校が測定した校内の敷地の気温は32度。
最高気温35度以上が予想される「高温注意情報」が出されていたことも、学校は把握していました。
◆祖父と母は悲しみに暮れ…
報道によると、17日夕方、小学校の校長は、担任や学年主任とともに男児の自宅を訪ね、家族に詳しい経緯を説明したということです。
男児の母親らはショックを受けていましたが、気丈にも担任の心境を気遣うような言葉をかけていました。
また、別の報道によると
“児童宅には17日夜、籔下校長らが訪問し、母親と祖父に謝罪した”
とあります。
何らかの理由で、男児に父親はいないのかもしれません。
梅坪小学校に2年生の娘が通っている別の母親は
“学校の行事の方針もあるので何とも言えませんが、きょうはとても暑かったので、亡くなった子がかわいそうです”
と話していました。
◆小学校の指導は適切だったか?
小学校の校長は、
“このような天気で、行事を中止すべきだったのに、なぜその判断ができなかったのか、悔やんでも悔やみきれない”
と話しました。
結果としては、重大な子供の生命が失われているので、校長の言うとおりなのでしょう。
一方で教師は、子供たちに水筒を持参させ、小まめに飲むよう指示していたといいます。
また、教室にはエアコンはありませんが扇風機が設置されており、戻った際も動かしていました。
今回の校外学習では、ほかにも3人の女子児童が体調不良を訴え、1人は保護者と一緒に早退しています。
◆まとめ
これから、事故の経緯を教育委員会や、場合によっては警察が調べていくのでしょう。
当然ですが、後からいくら原因を探ったところで、男児の生命が戻ってくる訳ではありません。
それでもなお、同じ過ちが起きないように、原因を追求することは大切だと思います。
男児のご冥福をお祈り申し上げます。
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