山下智久さんの罪と罰／携帯持ち去り、なぜ器物損壊容疑なのか？

2014年10月21日、人気アイドルの山下智久さん（29）が、器物損壊の容疑で書類送検されました。
◆携帯持ち去る？
事件があったのは6月25日午前1時ごろ、東京都港区六本木3丁目の路上で、山下さんは、女性と一緒にいた20代の男性に声をかけられ、口論になりました。
その様子を女性が携帯電話で動画撮影しようとしたところ、山下さんが取り上げて持ち去ったということです。
数日後、山下さんの所属事務所の関係者が、携帯電話を警視庁麻布署に届け出ました。
◆山下智久さんの罪と罰～なぜ器物損壊容疑なのか？
山下さんは器物損壊の容疑で送検されています。報道を見た感じでは携帯電話を壊したわけではなさそうなのに、なぜ、器物損壊となるのでしょうか？
他人の物を黙って持ち去るのは、通常、窃盗罪となりそうです。しかし、窃盗罪が成立するには「不法領得の意思」が必要であり、つまり携帯電話を自分の物として使用する意思が必要ということになります。
山下さんには、おそらく、その意思はなかったでしょう。どちらかといえば、「撮られた動画を削除しよう」「携帯を使えなくしてしまおう」などの感覚であったと思います。
窃盗罪の成立が難しく、携帯電話を使えなくすることで、その効用を害すると考えると、器物損壊罪が成立する可能性があるということだと思います。
器物損壊罪は刑法第261条により、3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料が科されます。科料とは、金額1万円未満の財産刑です。

（麻布警察署）
◆まとめ
当時の状況は分かりませんが、芸能人が若い男女にからまれた情景が浮かぶような気はします。しかし、有名人なだけに、どんな状況でも冷静な行動が求められます。
山下さんもこれを機に、冷静な行動ができる大人に成長できれば、また違った魅力が出てくるのではないでしょうか。