2014年12月16日、元交際相手の車に全地球測位システム(GPS)機器を取り付けて行動を監視した男が逮捕されました。
◆GPSで元交際女性を3000回監視
ストーカー規制法違反と器物損壊の疑いで逮捕されたのは、札幌市在住で24歳の派遣社員の男です。
男は2014年8月下旬~9月上旬、元交際相手の20歳代女性の軽乗用車の車底部にGPS機器を取り付け、携帯電話を使って44回にわたり、女性の行動を見張るなどした疑いが持たれています。
また、11月10日には、友人の男(24)と共謀し、コンクリートブロックなどを投げつけて女性の車のフロントガラスを壊した容疑もかけられています。
GPSは7月上旬に取り付けられ、携帯電話のアクセス記録から青柳容疑者は約3000回にわたり女性の行動を監視していたとみられます。
女性は9月上旬に車のドアを傷つけられたため北海道警札幌白石署に通報し、車を調べた署員がGPS機器を見つけたということです。
(北海道警札幌白石署)
◆24歳派遣社員の罪と刑罰
男は20歳代女性の軽乗用車の車底部にGPS機器を取り付け、携帯電話を使って44回にわたり、女性の行動を見張るなどした疑いが持たれています。
この行為はストーカー規制法第3条(つきまとい等をして不安を覚えさせることの禁止)に違反し、同法第13条第1項により6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
なお、本罪は親告罪であり、被害者の告訴がなければ事件となりません。
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また、男は、友人と共謀し、コンクリートブロックなどを投げつけて女性の車のフロントガラスを壊した容疑もかけられています。
この行為は器物損壊罪を構成し、刑法第261条により、3年以下の懲役または30万円以下の罰金若しくは科料(1万円未満の財産刑)が科されます。
上記2つの罪は併合され、長い方の1.5倍以内の刑期となりますが、加重制限により3年6ヶ月以下の懲役が科されることと予想されます。
◆まとめ
2012年のデータですが、ストーカー認知件数は前年比36.3%増の1万9920件、ストーカー規制法違反の検挙は71.2%増の351件、暴行など他法令違反が91.3%増の1504件と、いずれも大幅に増加しています。
自分がストーカー行為を行っているとの認識がない加害者が多いことも、この手の事件がなくならない背景にあると思います。
ストーカーは、他人を思いやる心が失われた社会の副産物なのでしょうか?
コメント
この人、未成年の時にも同じことして少年院にいたのに今回初犯扱いなんだって。
おかしいよね。絶対ゆるしちゃいかんよ
今回の川崎の事件でも、少年法の是非は議論になるでしょうね。