2015年1月7日、マクドナルドのチキンマックナゲットなどに異物が混入していたと相次いで報告されている問題で、マクドナルド側が記者会見を開きました。
◆マクドナルド記者会見
会見には、日本マクドナルドホールディングスの青木岳彦取締役(上席執行役員)と日本マクドナルドの菱沼秀仁取締役(上席執行役員)の2名が対応しました。
しかし、両社の代表取締役をつとめるサラ・エル・カサノバ社長は「海外出張を切り上げて帰国中」ということで、この日の会見には出席しませんでした。
カサノバ社長はカナダ出身ですが、リスク管理大国のアメリカ企業として、トップが記者会見に出ないという対応には違和感があります。
飛行機が間に合わないのならば、十数時間くらいカサノバ社長の到着を待っても良さそうなものですが、何か他に理由があったのではないでしょうか?
(菱沼秀仁取締役・上席執行役員)
◆カサノバ社長が会見を欠席した理由とは?
まず、考えられるのは、カサノバ社長の記者対応のまずさです。
2014年7月、チキンマックナゲットの中国工場で期限切れ鶏肉が使われていた問題で、カサノバ社長は記者会見に臨みましたが、「中国の不適切な鶏肉が日本に入ってきた証拠はない」と切り捨て、日本中を唖然とさせました。
今回の記者会見では2人の取締役が冒頭に、「今回の異物混入の件に関して、多大なご心配とご迷惑をおかけいたしました。深くお詫びを申し上げます。大変申し訳ございません」と頭を下げています。
証拠がない限り謝罪をしないというのは、欧米では常識かもしれませんが、日本では非常識です。それが出来ないのならば、あえて記者会見には出ない方が良いという判断があった可能性があります。
(木岳彦取締役・上席執行役員)
◆業績問題について
もう一つ考えられるのは、トップ交代の可能性です。
日本マクドナルドホールディングスは、2014年12月期決算の連結最終損益が170億円の赤字に転落する見通しを発表しています。
最大の赤字理由は、中国の品質期限切れ鶏肉問題で売り上げが落ち込んだことにありますが、もともとの顧客離れに十分な対応が出来ていなかったこともあり、経営責任が取り沙汰されていました。
カサノバ社長は2013年8月に就任したばかりではありますが、短期間に大きな不祥事が続いていることもあり、不祥事の責任明確化とトップ交代によるイメージ刷新を図る可能性が考えられます。
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◆まとめ
7日の記者会見は3時間におよび、現場を知る取締役より説明がなされていましたが、やはり代表でないため歯切れの悪さが目立ちました。
カサノバ氏には自分の言葉で日本の消費者に対する気持ちと責任の取り方を語って欲しいと思います。
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