2015年3月5日、山形ひき逃げ事件の初公判が山形地裁で行われ、謎に包まれていた事件の新事実が明らかとなりました。
山形ひき逃げ事件
この事件は、2014年12月20日午前1時50分ごろ、山形市中心部で東北文教大准教授の男性(56)が車にひかれた上、約1・5キロ引きずられ、頭蓋内損傷で亡くなったものです。
車を運転していたのは山形県立高校に勤務する60歳の男性教諭であり、事件後そのまま逃走し、23日に逮捕された後も否認を続けていました。
事件から1ヶ月近く経過した1月中旬に、一転して容疑を認め始めましたが、かたくなに否認を続けた理由や同乗者の存在など、依然として事件は謎に包まれていました。
公判が始まったことにより、ようやくひき逃げ事件の内容が明らかとなりつつあります。何が明らかとなって来たのでしょうか?
(山形地方裁判所)
◆事故原因
事故原因は、教諭が車で走行中、山形市内の交差点付近で、准教授が路上に倒れて右手を挙げているのに気づきましたが、「何もできないまま、ひいた」ものとされました。
教諭は「事故を起こした」という認識がありましたが、自らが講師となり、教職員向けの安全運転講習を開いたばかりだったことが頭をよぎりました。
また、後述する同乗者のこともあり「(教員として)築いてきたものを失う」との恐怖感が芽生え、そのまま走り去ったということです。
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◆同乗者
焦点となっていた事故当時の同乗者は、知り合いのホステスであったことが分かりました。
教諭は学校の同僚との忘年会に参加した後、別の店でホステスと食事をし、車で「家まで送る途中だった」と説明しています。
准教授をひいた後、ホステスから「人じゃないの?」と言われたが、「大丈夫」と回答し、その後、車底部から雪を掃くような異音が聞こえるようになりました。
教諭は運転を続けましたが、山形西高付近で右折すべき丁字路を通過したため、車を後退させたところ、車体底部から被害者が外れ、路上に倒れているのを確認しました。
教諭は「死亡させたかもしれない」と思いましたが、右折して走り去り、ホステスを降ろす際には「誰にも言わないでね」と口止めをしたとされています。
◆まとめ
今回の公判で、事故原因や同乗者のことが明らかとなりましたが、依然として不明な点が残されています。
なぜ准教授は路上に倒れていたのか?
1ヶ月間も否認を続ける必要があったのか?
山形県警の剣道八段の警部補は事件に関わりはないのか?
これらの謎は解明されていくのでしょうか?裁判の行方を見守りたいと思います。
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