2015年3月9日、午前7時10分ごろ、兵庫県洲本市で連続殺傷事件が発生し、容疑の男が逮捕されました。男が犯人とされた場合、どのような罪に問われ、どのような刑罰が下されるのでしょうか?
連続殺傷・5人犠牲
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、兵庫県洲本市中川原町中川原の現場近くに住む、無職の40歳の男です。
3月9日に発生した、洲本市の民家で男女3人が刃物で刺され、その近くの民家でも男女2人が刺された事件に、男が関与したと見られています。
被害に遭ったのはいずれも60~80歳代の高齢者とみられ、全員が亡くなりました。
凶器は見つかっておらず、男は容疑を認める一方、「弁護士が来てから話す」と供述しているということです。
(事件現場)
40歳ひきこもり男の罪と刑罰
男は、洲本市の民家で男女合計5人の高齢者が刃物で刺され、亡くなった事件を実行した疑いが持たれています。
人の生命を奪ったものは、刑法第199条の殺人罪を構成し、死刑または無期もしくは5年以上の懲役が科されます。
男は殺人未遂の現行犯で逮捕されていますが、警察は容疑を殺人に切り替えて捜査を進める方針です。
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過去の事件の裁判例
過去の類似した事件としては、2013年に山口県で発生した、いわゆる「山口連続殺人放火事件」が上げられます。
この事件で当時63歳の容疑者の男は、集落の暮らしに馴染むことができないことから周囲に恨みを募らせ、70~80代の高齢者5人を相次いで鈍器で殴り放火するなどしました。
男は自宅に「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」と貼り紙をして失踪しましたが、山道で裸足に下着姿で座っているのを捜索中の県警機動隊員に見つかり、逮捕されました。
被害者数が多いなど事件が複雑であるため、公判は開始されていませんが、容疑者の精神状態などの刑事責任能力に問題がなければ、極刑は免れないでしょう。
まとめ
今回の洲本の事件で、容疑者は引きこもりがちの生活をしていたということです。
和歌山県でも20代の引きこもりの男が暴走し、小学5年生の男児が犠牲となる事件が起きたばかりです。
例えば不登校の生徒の数は、数十年前に比べはるかに多いと考えられ、悪く言うと引きこもりの予備軍が確実に増えていると言えます。
引きこもりの人が、学びの場や働く場を通じて社会復帰できるような社会インフラの整備が必要なのかもしれません。
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