2015年3月13日、宮城県大衡村の跡部昌洋村長から執拗なセクハラを受けていた女性が、慰謝料など1000万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こしました。
セクハラ相手の女性職員から正式提訴！
この事件は、2014年7月以降、跡部村長が約1300通のメールを女性職員に送り、夏休み中に会食を強要したり、交際と交換条件の人事異動をほのめかしたりしたものです。
11月には「何事があっても別れない」と誓わせ、女性職員と自分の母印を押した誓約書を作らせたりしました。
女性職員側は「村長が村外に所有するアパートや村長の出張先で計10回以上、性行為を強要された。セクハラやパワハラを受け続け、うつ病になった」と主張しています。
（仙台地方裁判所）
跡部昌洋村長について
これが本当であれば、跡部氏は村長としての資質を疑われますが、跡部昌洋氏とはどのような人物なのでしょうか？
跡部村長は1948年大衡村生まれで現在66歳です。
祖父・実父ともに大衡村で村長を務めた人物であり、ある意味 昌洋氏も村長を約束された人物だったのかもしれません。
しかし本人はあまり政治に興味がなく、1967年に宮城県農業高校を卒業すると、しばらく農業に従事していたようです。
跡部昌洋村長の光と影
しかし、1991年に周囲のすすめで大衡村議会議員に就任すると、1996年には村長に立候補し初当選。以降、20年近く村の運営をリードしてきました。
跡部村長には、今回の事件により、どうしても悪いイメージが先行しますが、功罪の両方があると思います。
村長は、親しみやすい人柄とフットワークの軽さがあり、県内外の政治・経済界に豊富な人脈を持っていました。
その個性を活かし、トヨタ自動車グループの小型車生産の要である「セントラル自動車（現・トヨタ自動車東日本）」を村に誘致したのは最大の功績といえるでしょう。
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功罪の罪
また功罪の罪の部分としては、2014年に村の水道事業担当の職員が業者から400万円を騙し取った事件が発生し、跡部氏も書類送検されています。
村長まで送検されたのは、跡部氏が事件を村議会で説明した際に、着服した金額を少なく報告するなど「隠蔽」したとして、告発されたためです。
この件について跡部氏は、「元職員は若く家庭もあり、罪を軽くしてあげたかった」と釈明し、この件では不起訴となりました。
まとめ
セクハラの被害を受けた女性は50代の村役場の職員です。
女性側は、村長だけではなく、セクハラなどを相談したにも関わらず問題を放置した「副村長」に損害賠償請求することも考えているとのことです。
村中を巻き込んだセクハラ訴訟には、全国から注目が集まっています。
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