東洋ゴム工業の免震ゴム偽装に関する問題が拡大しています。
東洋ゴム偽装免震ゴム問題
この問題は、東洋ゴム工業の子会社：東洋ゴム化工品が製造・販売していた免震ゴムに関して、性能不足のものが使用されている可能性があることが明らかとなったものです。
免震ゴム（高減衰ゴム）には国土交通省の認定が必要ですが、同社はデータを改ざんして認定を取得していました。
国土交通省は、該当する全国55棟の建築物を明らかにしましたが、民間建築物については利用者が特定されるほか、資産価値が減少する可能性もあるとして公表していません。
（舞鶴で建築中の病院）
マンションなど建築物一覧
東洋ゴムが製造したもので、国の基準を満たさない免震ゴムが使われている全国計55棟の建物の内訳は以下の通りです。
◆宮城県5棟
・民間の建築物
◆福島県1棟
・福島市のマンション
◆茨城県2棟
・日立消防本部庁舎（茨城県日立市）
◆埼玉県3棟
・民間の建築物（建設中）
◆東京都5棟
・不明
◆神奈川県6棟
・神奈川芸術劇場（横浜市中区山下町B1街区）
・民間ビル１棟（神奈川県鎌倉市）
◆新潟県1棟
・民間の建築物
◆長野県1棟
・長野市新庁舎 芸術館（建設中）
◆静岡県3棟
・御前崎市消防本部消防庁舎（建設中）
・静岡市葵区のマンション
・静岡県長泉町のマンション
◆岐阜県2棟
・多治見砂防国道事務所（多治見市）
◆愛知県6棟
・マンション3棟
・倉庫2棟
・オフィスビル1棟
◆三重県4棟
・鳥羽警察署（三重県鳥羽市）
・県伊勢庁舎本館（伊勢市）
・県立志摩病院外来診療棟（志摩市）
◆京都府1棟
・国立病院機構 舞鶴医療センター新病棟（建設中）
◆大阪府2棟
・枚方寝屋川消防組合消防本部新庁舎（建設中）
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◆香川県1棟
・民間の建築物
◆愛媛県2棟
・県庁第1別館（松山市）
◆高知県9棟
・県庁本庁舎（高知市）
・安芸総合庁舎（安芸市）
・高知東警察署（高知市）
・南国警察署（南国市、建設中）
◆福岡県1棟
・民間の建築物
まとめ
太田昭宏国交相は3月17日の閣議後記者会見で、東洋ゴムの改ざんについて「日本の免震技術に対する信用を失わせ、極めて遺憾で許し難い」と強く批判しました。
また、同社が１ヶ月以内に実施する55棟の構造安全性の検証については、「不安が広がっている」として、3月中に前倒しで報告するよう求めました。
しかし、偽装を行った企業が検証した結果を信用することが出来るのでしょうか？結局、第3者による再検証が行われることになると思います。
地震大国日本の免震技術に対する信頼を、根本から揺るがした同社の責任は、あまりにも大きいです。
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