2015年3月30日、広島県福山市で発生したひき逃げ事件の容疑者が逮捕されました。
福山・19歳少年逮捕
自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕されたのは、福山市に住む自称造船作業員の19歳の少年です。
少年には3月30日午前2時15分ごろ、福山市南町の市道で乗用車を運転中、2歳の男児はねて死亡させ、逃走した疑いが持たれています。
少年は「事故を起こしたことは間違いないが、ものを踏んだと思った」と話しているということです。
19歳少年の罪と罰
「過失運転致死」は、自動車運転死傷行為処罰法第5条により、7年以下の懲役または禁固、もしくは100万円以内の罰金が科せられます。
また、人の死傷が当該運転者の運転に起因する「ひき逃げ」は、道路交通法第117条第2項により、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
過失運転致死罪とひき逃げ罪は、併合罪(=両方成立する)の関係にあるとされ、長い方の10年×1.5倍=15年以内の懲役となります。
上記の他、免許取り消しなどの行政処分が行われます。
少年法との関係
逮捕された少年は19歳なので、原則として家庭裁判所の保護処分がなされます。
しかし、家庭裁判所に「刑事処分相当」と見なされれば検察官へ送致され、成人と同様の刑事処分を受ける可能性もあります。
刑事処分相当と見なされる要件のうち、①14歳以上であること、②事件が懲役以上の罪に当たること、の2つを今回のケースでは満たしているため、再非行の恐れがないことなどを総合的に判断される事になります。
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2歳男児をひき逃げした理由とは?
少年は、「ものを踏んだと思った」と話していますが、普通乗用車であれば小動物をひいただけでもハンドルに相当な衝撃が伝わり、衝突音もします。
20t級のダンプトラックなど一部の大型車でない限り、人をはねて気づかないという事はあり得ず、事故の重大性を恐れて逃走した可能性が高いでしょう。
飲酒や薬物などの影響下であれば、気付かない可能性はありますが、この場合は危険運転致死罪という新たな罪が加わってくることとなります。
アルコールや薬物の発覚を恐れて逃走したのならば、アルコール等影響発覚免脱罪のオマケもついてきます。
まとめ
少年は「ニュースを見て事故を起こしたのは自分だと思った」とも話しています。
ニュースを見て逃げられないことを悟ったのでしょう。2歳の子供の生命を奪った意味を悟れる日は来るのでしょうか。
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