箱根は今後どうなるのか?噴火警戒レベル2と観光・生活・駅伝

2015年5月6日、火山活動が活発化している箱根山について、気象庁は噴火警戒レベルを「2」の火口周辺規制に引き上げました。
この15年間で、最も活発な火山活動が起こっている事に対応した措置ですが、これにより箱根には、どのような影響が出るのでしょうか?

◆箱根観光はどうなる?

5月6日現在、観光の中心である大涌谷(おおわくだに)へ通じる県道は1kmほどの区間で通行止め、箱根ロープウェーは全線で運休しています。
大涌谷へ続くハイキングコースも2kmの区間で通行止めとなっていますが、5月は大型連休を含めて「書き入れ時」であり、箱根観光には大きな影響が出るものと考えられます。
専門家の石原和弘・京大名誉教授は、「規制が全く解除されるというのは、たぶんこの数週間、あるいは、ひと月ぐらいは難しいのではないか」と指摘しました。
箱根における観光客の年間消費額は、日帰り500億円、宿泊1200億円、合計1700億円とされており、仮に、1ヵ月間規制が続くとしたら、単純に12で割って140億円程度の損失が出る可能性があります。

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◆住民の生活はどうなる?

噴火警戒レベルは「2」に引き上げられたことにより、箱根町は大涌谷周辺に避難指示を出しましたが、あくまで火口周辺の住民等に対するものです。
噴火警戒レベル「2」は、対象地区以外の住民は通常の生活が可能で、すぐに箱根地域住民の生活に影響が出るものではありません。
ただし、前述のとおり観光産業に影響が出たり、農作物に影響が出たりするなど、間接的には大きな影響を受ける可能性があります。

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◆箱根駅伝はどうなる?

箱根と言えば箱根駅伝はどうなるのでしょうか?
箱根駅伝が実施される2016年1月2日まで、あと8ヶ月ありますが、道路規制や周辺への影響を考えると直前のコース変更は不可能であり、検討しておく必要があります。
単純には、山上りの5区と山下りの6区を廃止して、小田原で折り返すという方法が考えられますが、厳しい自然条件がドラマを生みだす看板区間が無くなる寂しさだけでなく、出場校の勝敗にも影響が出るでしょう。
また、浮いた往復46㎞をどうするか?という問題もあり、コースを熱海方面へ逃がすなどの方法を合わせて検討する必要があります。

◆まとめ~箱根は今後どうなるのか?~

箱根の状況をまとめると、身の安全や住民生活に対する影響は限定的ですが、経済活動その他の分野においては、多大な影響が予測される状況です。
箱根の噴火活動は、鎌倉時代以来と言われています。約800年ぶりの山の神の目覚めは、日本人に何の警鐘を鳴らしているのでしょうか?

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