2016年1月11日、やけどを負った3歳の次女に、必要な治療を行わずに放置して死亡させた母親らが逮捕されました。
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◆やけどの女児を放置して死亡
保護責任者遺棄の疑いで埼玉県警に逮捕されたのは、死亡した女児の22歳の母親と、同居する24歳の内縁の夫です。
母親らは、2015年12月から翌1月にかけて、顔にやけどを負った3歳の次女を、病院に連れていかずに放置した疑いが持たれています。
次女には、やけど以外にも外傷があり、警察は虐待されていた可能性もあるとみて調べています。
この家には、母親、内縁の夫、被害にあった次女のほかに、4歳の長女が暮らしていました。
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◆虐待母の罪と罰
母親と内縁の夫は、顔に何らかの原因でやけどを負った3歳の女児を、病院に連れていくなどの措置をせず、結果、死亡させています。
幼年者などを保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしない行為は、刑法第218条の「保護責任者遺棄罪」を構成します。
法定刑は、3年以上5年以下の懲役です。
また、保護責任者遺棄等の結果として、人を死傷させた場合は、刑法第219条により3年以上（20年以下）の懲役となります。
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◆過去の類似した事件
過去の類似した事件としては、2010年3月に奈良県桜井市で発生した「桜井5歳児虐待死事件」が上げられます。
この事件で、当時5歳だった男児は、両親から満足な食事を与えられず、体重が通常児の3分の1程度である6.2kgまで落ち込み、餓死しました。
奈良地裁は公判で「子どもを人間扱いしていないような無慈悲で残酷な犯行で、自分のストレスのはけ口とするなど動機も自己中心的だ」と指摘。
両親とも、懲役10年の求刑に対し、懲役9年6月の実刑判決が言い渡されています。
◆まとめ
今回の事件に関連して、2015年の6～7月には、近隣住民から「子供が外に出されている」「泣き声がする」と2回通報があっています。
この時、警察が対応していますが、目立った外傷は確認されませんでした。
家庭内虐待への対応は難しいですが、「難しい」で手をこまねいていれば、同じような事件がこの先も続いていくでしょう。
警察、行政、地域住民が一体となって、より一層踏み込んだ対策が求められています。
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