2016年5月28日、北海道・七飯町の山林に置き去りにされた、7歳男児の行方が分からなくなっています。
◆7歳男児を置き去りにして「しつけ」
行方不明となっているのは、北海道北斗市に住む、小学校2年生で7歳の男児です。
男児は28日、両親と姉の一家4人で鹿部町の公園を訪れ、川遊びをしましたが、男児は人や車に石を投げつけるいたずらをしました。
このため両親は、帰宅途中の午後5時ごろ、しつけの意味を込めて七飯町の林道沿いの山林に車から降ろして置き去りにします。
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父親は、車で数百メートル走った後、約5分後に歩いて戻りましたが、すでに男児はいなくなっていたということです。
◆父親と母親の罪と罰
警察は、両親に「保護責任者遺棄」容疑の可能性があるとみて、慎重に捜査しています。
幼年者、身体障害者などを保護する責任のある者が、これらの者を遺棄（＝置き去り）する行為は、刑法第218条の「保護責任者遺棄罪」を構成します。
法定刑は、3ヶ月以上5年以下の懲役です。
仮に、被害者に死亡の結果が生じた場合は、刑法第219条の「遺棄致死罪」へ格上げされ、3年以上（20年以内）の懲役となります。
さらに、死亡の結果に故意がある（死亡することが分かっていたのにやった）場合は、殺人罪が成立する可能性もあります。
◆過去の似たような事件
過去の似たような事件としては、2011年の東日本大震災直後に、千葉県で起きた事件が挙げられます。
この事件で、63歳の男は、同居していた足が不自由な姉（当時60歳）を山林に置き去りにしたとして、保護責任者遺棄罪に問われました。
千葉地裁八日市場支部は公判で、（地震で自宅が倒壊したことは）予期せぬ出来事であるにせよ、短絡的な犯行と指摘。
一方で、自首が成立し、現在は反省をしているとして、懲役3年の求刑に対し、懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡しました。
姉は、現場近くの川で、遺体で発見されています。
◆まとめ
今回の事件、当初両親は「山菜取りの最中にいなくなった」と、虚偽の説明をしていました。
世間体を気にしたということですが、男児の生命がかかっている事態に、あまりにも薄っぺらい嘘ではないでしょうか。
軽犯罪法には「虚偽申告罪」と呼ばれる犯罪もあるのです。
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