第48代の国税庁長官を務めた、佐川宣寿(さがわ・のぶひさ)氏。
今回は、佐川前長官の高校・大学などの学歴や、国税庁長官に至るまでの略歴をご紹介します。
◆学歴:小学校・中学校
佐川宣寿前長官は、福島県平市(現・いわき市)の出身。
いわき市立平第一小学校を卒業後、平第一中学校に進みました。
ところが、中学3年生の時に、父親が亡くなり、東京の中学校へ転校することになります。
新たな扶養者が、東京の方だったのかもしれません。
◆学歴:高校・大学
佐川宣寿前長官は、その後東京都立九段高校へ進みました。
東京都立九段高校は、関東大震災による学校不足を補うため、当時の東京市が設立。
大正デモクラシーの気風を引き継ぎ、開校当時から珍しくブレザーの制服を制定し、創立以来一貫して独自の自由な校風を旨としていました。
現在は、中高一貫校として、千代田区立九段中等教育学校へと転換しています。
実は、高校時代の佐川前長官の学費を負担していたのは、3人のお兄さんたちでした。
お兄さんたちも若い年代なので、余裕があった訳ではなかったでしょう。
さらに、佐川前長官は2浪しているそうなので、浪人時代もお兄さんたちが面倒を見ていたのかもしれません。
兄弟の力強いバックアップのおかげで、佐川前長官は、東京大学へ入学することができました。
やがて、東京大学経済学部へ進んだ佐川前長官。
1982年に東京大学を卒業すると、大蔵省へ入省しました。
◆国税庁長官までの略歴
佐川宣寿前長官は、1984年に初めての異動で大阪国税局調査部に勤務。
大阪にはその後、1998年に近畿財務局理財部長、2013年に大阪国税局長と、計3回就任しています。
佐川前長官の印象に残る、これまでの仕事は、
“バブル崩壊後の金融破綻処理と、東日本大震災からの復興支援”
とのこと。
その言葉を裏付けるように、近畿財務局理財部長のころの日本は、山一証券の破たんなど金融不況の真っ最中の時期です。
また、震災直後の2011年7月1日には、東日本大震災復興対策本部事務局次長に就任。
2012年2月10日には復興庁統括官付審議官となり、2年間は復興対策に奔走しました。
その後は2014年7月に国税庁次長、2015年7月に関税局長、2016年6に理財局長と順調に出世。
2017年7月5日、第48代の国税庁長官まで昇り詰めました。
◆まとめ
就任からわずか8カ月後の2018年3月、佐川宣寿氏は国税庁長官を辞任しました。
原因は、学校法人「森友学園」の国有地取引をめぐる
“決裁文書書き換え疑惑”
に関わっていたとされているためです。
奇しくも、森友学園に佐川前長官が関わっていたとしたら、大阪と縁が深い経歴と無関係ではないでしょう。
真実はこれから明らかにされていきます。
◇編集後記
橋下徹・元大阪市長は、定期的にメルマガを発行しているんですね。
その中で、森友問題を徹底的に検証したものがこちら。
【スクープ】これが「責任者」であった僕が総力をあげて取材した森友学園問題の真相だ! 【橋下徹の「問題解決の授業」Vol.48】【電子書籍】[ 橋下徹 ]
自らも関与しているだけあって、なかなかの読み応えです(^_-)
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