2017年10月6日、茨城県日立市で火事があり、女性と幼い子供の計6人が死亡しました。
この家族にいったい何があったのでしょうか?
◆茨城日立・6人放火殺人事件
火事は、10月6日午前5時ごろ、茨城県日立市田尻町にある“県営上田沢アパート”で発生。
出火場所は、鉄筋3階建ての1階の一室で、火は午前5時50分ごろに消し止められました。
現場からは、女児1人、男児4人と母親の遺体が見つかりました。
亡くなった6人は、玄関を入って右奥の和室に倒れていたということです。
現場は、日立市役所から北に約4キロの住宅街で、県営アパート約20棟が立ち並んでいる場所です。
◆犯人は父親!?
10月6日午前5時すぎ、自ら車を運転して日立警察署に出頭し、
“家族を殺して家に火を付けてきた”
と話したのは、32歳の父親でした。
父親は軽いやけどを負っており、警察署内では体や声を震わせていたということです。
警察は、父親を殺人容疑で緊急逮捕しています。
父親は、3カ月ほど前から日立市内の自動車ガラス修理店に勤務していました。
上司によると勤務態度は、
“特に…まじめにコツコツとやる感じ”
ということですが、9月29日(金)に出社して以降、休んでいました。
会社の入り口には
“身内が亡くなって、しばらく休みを頂きます”
と、メモ書きが残されていたそうです。
父親はよく、子どもと手をつないで出掛ける姿を見かけられており、近所では子煩悩な父親と見られていました。
一方で、夫婦の間で感情的な一面をのぞかせることもあったと言います。
◆原因は妻の浮気?
この事件では、33歳の妻が犠牲となっています。
妻は、地元日立市の出身で、茨城県立日立第二高等学校を卒業しました。
妻の職業については、逮捕された父親が知人にこう話したことがあるそうです。
“託児所に子どもを預けて薬剤師として働いている…”
妻は薬剤師だったのでしょうか?
薬剤師ならば、大学の薬学部を出て、国家試験に受からなければなりませんが…
また、父親は、
“(妻から)金をもらって暮らしている。パチンコとかして遊び回っている”
と、話したこともありますが、妻が薬剤師ならばそれも可能かもしれません。
妻のFacebookでは、2012年12月に“やすらぎの丘温泉病院”で起きた事件に触れ、
“って今までそこで働いていたんですけど!!!”
と、コメント。
病院で働いていたことは間違いなさそうですね。
妻には、27歳になる弟がいました。
弟は、
“自分で言うのもなんだが、弟思いの良い姉だった。姉は子供が好きだった”
と、沈痛な表情で語っています。
知人によると、犯人の父親と犠牲の妻の間には、浮気をめぐるトラブルがあり、最近、離婚話が持ち上がっていたそうです。
また、別の知人は、
“(妻)が再婚するために、(父親)と離婚することが決まっていた”
と証言しています。
父親は知人に、
“離婚すると決まって、自分が悪くないのに(妻と再婚相手から)『車を持っていく』と言われた”
とも話しています。
その話が本当だとすると、妻が別の男性とイイ仲になって、離婚を突き付けられたのかもしれません。
妻の遺体には刺し傷があったと伝えられています。
◆11歳の長女
父親の逮捕容疑は、10月6日午前4時半ごろ、アパートの自宅で、11歳で小学6年生の長女を殺害した疑いです。
実際のところ父親は、火をつける前に家族全員の命を奪っていましたが、長女に対する容疑が立証しやすかったのでしょう。
長女の身体には複数の刺し傷がありました。
実は家族の5人の子供のうち、長女だけは父親の実子ではなく、母親の連れ子だったようです。
近所の人が長女を見掛けた際、長女は父親の事を
“お兄ちゃん”
と呼んでいたと言います。
長女が6歳の時、母親が幼い弟たちを寝かしつけてから、父親(犯人)を迎えに行った事がありました。
しかし、赤ん坊である弟が泣き出しそうになったため、長女は見よう見まねでミルクを作ってあげます。
しかし、返ってきた母親に
“火傷するからやんないでっ”
と、怒られてしまったそうです。
母親には怒られてしまいましたが、弟思いの長女の優しさが現れてるエピソードだと思います。
学校関係者は長女について、
“本当にいつも笑顔で、誰にでも対して優しく接することができるお子さんでした。本当につらいというか苦しい”
と話しています。
長女の同級生は、
“(女子児童は)面倒見が良く、4人(の弟)をあやしたり、だっこして近くの公園で遊ばせたりしていた”
と悲しんでいました。
◆4人の男児
その他、犠牲となったのは、
小学1年生で7歳の長男
保育園児で5歳の次男
双子で3歳の三男と四男
の4人の男児です。
◆まとめ
父親は、最後に職場に顔を見せた9月29日(金)にこう話していました。
“次の日(子どもの)運動会だから大変だ”
実際、10月1日(日)には長女の小学校の運動会があっており、妻の実家の両親も応援に来ていたそうです。
しかし、妻と子供たちは、楽しかった思い出を胸に、天国へ旅立たなければならなくなってしまいました。
ご家族のご冥福をお祈り申し上げます。
◇あとがき
不倫、放火、殺人…今回の事件と共通項があるのは、角田光代さん原作の小説“八日目の蝉”。
実際に起きた日野OL不倫放火殺人事件をモチーフとした作品で、ドラマ、映画にもなりました。
今回の事件の父親が、小説を読むタイプとは思えませんが、犯人が追い詰められて身勝手な行動に出てしまうところも共通しています。
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